日本髪は日本女性の伝統的な髪型です。
七五三で子どもに日本髪を体験させたいという親御さんもいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、七五三の髪型で人気のある日本髪の魅力を解説していきます!
日本髪を結うための準備や髪飾りの種類なども解説していきますので、七五三で日本髪を希望する方に役立つ内容となっています。
ぜひ参考にしてみてください。
日本髪とは
日本髪の特徴
日本髪と言えば、時代劇や舞妓さんなどのイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
江戸時代に盛んに流行した日本固有の髪型です。
日本髪は身分や立場によって結び方が異なり、その数は実に数百種類にも及ぶと言われています。
そのなかでも代表的なものは、未婚女性の髪型である「島田髷(しまだまげ)」や既婚女性をあらわす「丸髷(まるまげ)」です。
島田髷から派生した「文金高島田(ぶんきんたかしまだ)」は、和装の花嫁のヘアスタイルとして有名です。和装の婚礼だけではなく、成人式や七五三でも着物によく合う日本髪が注目されています。
七五三の日本髪は「桃割れ」が定番
日本髪の一つである「桃割れ」は、頭頂部に束ねた髷(まげ)が左右に分かれ、まるで桃のような形をしていることからその名が付けられました。
かつて桃割れが少女の間で流行っていたことから若い未婚女性の代表的なヘアスタイルとなったと言われています。そのため、七五三や十三詣りには桃割れが多く用いられます。
日本髪と新日本髪の違いは?
新日本髪は日本髪を現代風に合わせたもの
日本髪と新日本髪の見た目はほとんど同じですが、結い方と使う道具が異なります。
本来の日本髪は専門の結い師が行い、使う道具もお相撲さんが髪を結うときに使用する「びんつけ」と呼ばれる油を用いてヘアスタイルを作ります。
一方、新日本髪はヘアワックスやスプレーなどの整髪剤で髪を結うのが特徴で、現代では新日本髪が主流です。
七五三で「日本髪」と呼ばれるスタイルは正しくは「新日本髪」を指しますが、実際には総称して日本髪と呼ばれることが多いです。
そのため、この記事では以降も新日本髪を日本髪と総称して記述します。
日本髪に必要な髪飾りは?
かのこ・ちんころ
「鹿のこ(かのこ)」は絞り状の素材で、まとめた髷(まげ)の結び目を隠し後ろ姿を華やかに彩る役割があります。
かのこに合わせて用いられる「ちんころ」は、リボンのように結び前髪に沿って流す紐です。
基本的にかのことちんころは同色・同素材で合わせてセットで使います。どのような髪飾りにも合うので七五三の日本髪には欠かせない髪飾りの一つです。
勝山セット
髷(まげ)に挿す大きな飾りは「勝山かんざし」で、両横の鬢(びん)に挿す2点のかんざしと合わせたものを「勝山セット」と呼びます。
つまみ細工で作られたつまみかんざしに、銀色の揺れ動くびらかんが組み合わさっているのが特徴です。勝山セットを用いることで華美な印象に仕上がります。
くし・かんざし
櫛(くし)は、前髪と髷(まげ)の間に挿し、棒状のかんざしは後頭部に使います。
日本髪は前髪に前櫛(まえくし)を挿すのが基本であり、シンプルなくしは日常使い、蒔絵が施されたくしはフォーマルな場面に用いられてきました。
紅色のくしは黒髪にも映え、紅を足すことでポイントになります。正統派の日本髪やクラシックな印象に仕上げたい方におすすめです。
新日本髪をセットするときの注意点
必要な長さまで髪の毛を伸ばしておくこと
日本髪には肩下10cm、胸あたりまで髪の長さが必要になります。
前髪をアップにするには、前髪の長さが顎の下まで伸びているとベストです。
ただ、長さだけではく毛量も重要になるため、心配な方は事前にヘアセットのスタッフと相談しながら決めるとよいでしょう。毛量が少ない女の子でもすき毛を使ってボリュームアップや、日本髪に寄せたアレンジをすることも可能です。
ヘアセット先で日本髪の対応をしているか確認しよう
フォトスタジオでセットをしてもらう場合、予約時に日本髪を希望する旨を伝え、対応の有無を確認をしておきましょう。
中には事前予約が必須であったり、日本髪のセットは対応していないところもあります。
日本髪のセットには技術を要するため、日本髪が結えるかどうかを調べてから予約すると安心です。
子どもが飽きずにセットできるかどうか
セットにはおおよそ30分程度の時間が掛かるため、特に3歳の女の子は飽きずに座ってセットができるのかが問題です。
そのため、日本髪は7歳の七五三を推奨するところも少なくありません。
お子さまの意向を考慮しながら、本格的なセットを行うのか日本髪に寄せた時短で行えるアレンジにするのか決めるとよいでしょう。
前髪のアレンジ
日本髪に合わせる髪飾りの他、前髪を上げるか下ろすのかによって全体のイメージが大きく変わります。
例えば、前髪を上げると本格的な日本髪のスタイルになり、前髪を下ろすとカジュアルな要素が加わり可愛らしい印象になります。
ちなみに、前髪を下ろすスタイルでは切り揃えられたぱっつん前髪が王道です。
希望するイメージに合わせ前髪を考え、前髪を下ろす場合は事前に伸ばしておく必要があります。
まとめ
七五三の日本髪について必要な事前知識をまとめました。
・日本髪を現代に合わせてアレンジしたものを「新日本髪」と呼ぶ
・日本髪を結うには胸下位の髪の長さが必要
・髪飾りや前髪によってさまざまな日本髪のアレンジができる
・予約時に日本髪のセットを希望することを伝えておくと安心
いかがでしたでしょうか。
七五三の日本髪のイメージは膨らみましたか?
日本髪にはいくつかの種類があり、さまざまな日本髪に寄せたアレンジがあります。
実際に結ってもらったけれどイメージと違ったという失敗を防ぐためにも、具体的なイメージ写真や画像を用意しておくと伝わりやすいですよ。
この機会にぜひ日本の伝統的な髪型をお楽しみください。