せっかくの七五三だからこそ、子どもの着物に合わせてママも着物でハレの日をお祝いしたいですよね。
ただ、七五三でママが着物を着る場合、
どのような着物を着ればいいの?
七五三の着物のマナーって何?
といった悩みがでてくるでしょう。
そこでこの記事では「七五三の母親の着物選びのポイント」を解説します。
親子で七五三の着物を楽しむための、アイディアもまとめています。
ぜひ参考にしてみてください!
七五三詣の着物の選び方
ハレの日にふさわしい着物を選ぶ
着物には、格と呼ばれるランクがあり、フォーマルシーンにふさわしいものと、カジュアルに着用するものに分かれます。
格が高い黒留袖・色留袖は、七五三での着用は不可。
一方、格が低い小紋などの着物も避ける方が無難です。
七五三では、「準礼装」と呼ばれるフォーマルな着物を着用します。
準礼装にはいくつか種類があります。
七五三で母親が着る着物として、選ばれる着物を紹介します。
1.訪問着
訪問着は七五三だけでなく、結婚式の親族側の列席や、式典、お呼ばれのパーティーなどフォーマルな場でも重宝します。
着物の全体に柄が入り、華やかなものが多いのが特徴です。
2.付け下げ
着物の格としては訪問着の下ですが、見た目はほぼ同じです。
大きな違いは柄の入り方で、着物を広げたときに訪問着は、柄が一枚の絵のように繋がっているのに対し、付け下げは絵柄が繋がっていません。
もともと訪問着よりも華やかさを抑えるために作られているので、絵柄が控えめでシンプルなのが特徴です。
3.色無地
名前の通り一色で染められていて、柄が入っていない着物が色無地です。
清楚でありながら、子どものお祝いの場を引き立てることができます。
色無地に合わせる帯でコーディネートを楽しむのもお洒落です。
七五三で色無地を着用する場合、着物に紋が必要かどうか悩みますよね。
紋が入っていると格が上がり、慶弔の場面での着用することができますが、七五三や入学式・卒業式などの子どもの行事には紋は不要という意見が多いです。
七五三での着物のマナーは?
夫婦の衣装の格を合わせる
母親が着物を着る場合、夫婦内で衣装の格を合わせる必要があります。
母親が格の高い和服を着ているのに、父親がカジュアルな格好は避けるべきです。
父親はフォーマルなスーツを選ぶとよいでしょう。
もしくは、父親も一緒に和服を着て七五三詣をするのもおすすめです。
まとまりのある装いになり、記念に残る家族の思い出になります。
主役である子どもを引き立てる
あくまで七五三は家族内でのお祝い事です。
特別なルールや厳格な決まりはありません。
ただし、マナーとして主役の子どもより目立たないことが求められます。
子どもの着物より母親の着物の方が華やかになることは控え、落ち着きのある上品な装いを意識しましょう。
母親の着物にふさわしい色・柄は?
着物の色味選びの注意点
七五三での母親の衣装は、子どもより目立たないようにすることが前提です。
鮮やかな色・濃い色の着物は避け、
淡いピンク色、クリーム色、ベージュ色などのパステルカラーを選ぶとよいでしょう。
パステルカラーだとフレッシュなイメージがあるという方は、うぐいす色、ふじ色などを選ぶと品のある落ち着いた印象になります。
また、色にはイメージがあり、色が他人に与える印象は大きいです。
例えば、淡い色の着物を着ていると優しそうな母親像、落ち着いた色味の着物からは知的な母親像を連想しませんか。
子どもの成長を願う場であるからこそ、在りたい母親像から色味を選ぶのもよいでしょう。
季節に合わせた色・柄を選ぶ
着物には、色や柄で四季を表現し、季節の装いを楽しむ文化があります。
七五三ならではの秋の色・柄を選ぶのもお洒落です。
秋を連想させる色味には、紅葉の朱色、辛子色、黄金色、くすみがかった茶色などがあります。
秋の柄でおすすめしたいのは菊。
菊は秋を代表する柄であり、おめでたい柄の定番でもあるので、通年着ることができます。
その他にも、実りの秋を感じさせるような稲穂、葡萄、紅葉などの柄があります。
ママと子どもの七五三親子コーディネート
子どもの着物と同一色でまとめる
親子でのリンクコーデの定番は同色系でまとめることです。
同色系の色味を選ぶことで調和し、統一感がうまれます。
同じ色味でも子どもの着物より淡い色を選ぶとよいでしょう。
子どもの着物を引き立てることができます。
反対色を選ぶとメリハリがある
反対色は補色とも呼ばれます。
正反対に位置する関係の色を組み合わせることで、それぞれの色が引き立ち彩度が増します。
例えば、子どもの着物と反対色を、母親の着物や帯まわりに取り入れることでアクセントになり、全体の印象にメリハリが生まれます。
反対色の代表例は、「赤と青緑」「オレンジと青」「黄色と紫」「緑と赤紫」などの組み合わせがあります。
着物の柄を合わせる
色味だけではなく、着物の柄をリンクさせてみてはいかがでしょうか。
七五三のお祝いのシーンにふさわしい縁起のいい柄には、以下のようなものがあります。
- 末広がりのかたちから明るい未来を連想する「扇」
- 竹はすくすくと伸び、折れずにまっすぐ育つことから子どもの健やかな成長を意味し、困難な場所でも立派に育つよう忍耐と強い生命力が込められた「松竹梅」
- 花のモチーフのなかで位が最も高い花である「菊」
などがあります。
柄に込められた意味から、子どもの成長を願う親心を表現してみるのもよいでしょう。
まとめ
七五三での母親の着物のマナーや選び方のポイントを紹介しました。
- 七五三にふさわしい着物は「訪問着」「付け下げ」「色無地」
- 主役である子どもより母親の着物が目立つことはNG
- 家族の衣装の格を合わせる
- 着物の色味はパステルカラーや淡い色味が望ましい
- 色や柄で親子のリンクコーデを楽しむのもおすすめ
いかがでしたでしょうか。
着物のマナーを理解し、美しく着物を着こなしましょう。
いつの日か七五三の写真を振り返った時、子どもにとっても母親の着物姿の写真は大切な思い出になりますよ。